Mountain Province、Gahcho Kuéの49%権益をDe Beersに譲渡することで合意 実行は取引完了が条件
JEWEL DAILY再編が完了すれば、De BeersはGahcho Kuéを完全保有する一方、Mountain Provinceには再参画の道が残る。ダイヤモンド原石の供給にとっての意味は、取引の完了、将来の資金調達、鉱山計画に左右される。
保有構成が変わるのは取引完了時
Mountain Province Diamondsは2026年10月1日、De Beers Canada、融資元のDunebridge Worldwide、および優先担保付社債の保有者との再編合意を発表した。同社の完全子会社2435386 Ontario Inc.(JVCo)は、カナダのノースウエスト準州にあるGahcho Kuéの49%権益を、現在51%を保有するDe Beersに譲渡する予定だ。
De Beersが単独所有者となるのは、取引が完了した時点だ。10月5日までに確認した公開発表の範囲では、その後の取引完了通知は見つかっていない。今回の発表にも完了日は示されていない。
債務の免除には明確な範囲がある
この譲渡により、未払いの鉱山原状回復費用と、特定の合弁契約および支払契約に基づくDe Beersへの債務が清算されることになる。取引完了時には、関連する義務、保証、未払利息が免除され、指定された契約が終了する。ただし、発表はMountain Provinceのすべての債務がなくなることを示すものではなく、取引の金額も開示していない。
Dunebridgeと社債保有者は、利払いと元本返済、および特定の権利の行使を6カ月間停止することにも合意した。発表では、この期間の開始日と終了日は明示されていない。
49%権益を取り戻す可能性
JVCoには、2029年12月31日より前に同じ49%権益を買い戻すオプションが付与される予定だ。価格は、その権益に帰属する鉱山廃止費用の負担額とされており、具体的な現金額は示されていない。これとは別に、De Beersが将来、鉱山または鉱業権の全部もしくは実質的に全部を売却することを選んだ場合には、優先オファー権と先買権が適用される。
これらの条項は、将来の再参画の可能性を残すものだ。ただし、権利の行使には所定の状況が生じることと資金の確保がなお必要であり、再参画が保証されているわけではない。
生産量と販売価格が示すものは異なる
2026年6月30日までの四半期に、Gahcho Kuéが回収したダイヤモンドは鉱山全体ベースで2,014,563カラットとなり、前年同期の708,072カラットを上回った。一方、Mountain Provinceの販売量は869,520カラット、売上高は4,350万カナダドルだった。平均販売価格は1カラット当たり50カナダドルで、2025年第2四半期は90カナダドルだった。
この販売実績は同社のものであり、鉱山全体の数字ではない。また、平均実現販売価格は販売したダイヤモンドの構成にも左右され、同等の石を比較する価格指数ではない。したがって、回収量の増加だけでは利益率の改善や市場全体の回復を裏付けられない。
供給を見極めるには操業面の裏付けが必要
合弁パートナーは、すでに2月にTuzo第3期拡張の一時停止を発表していた。De Beersの7月の中間報告では、操業は現在の採掘区画に残る鉱石に重点を置いていると説明されている。この時系列は重要だ。一時停止は10月の再編に先行しており、その結果として扱うべきではない。
研磨加工業者、ディーラー、宝飾事業者にとって、次に有用なのは取引完了の確認、更新された鉱山計画、そして原石販売体制の変更の有無だ。再編発表自体には、新たな生産見通しも拡張再開日も示されていない。保有構成や債務の変化は、市場への原石供給が増えるという想定とは切り分けて考える必要がある。


